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LPSヒト経皮投与試験

LPS配合保湿クリームによる、かゆみの改善を含むアトピー性皮膚炎寛解維持効果

近年、先進国においてアトピー性皮膚炎(AD)の患者数が増加しており、よりよい診断や治療プロトコールの開発とともに、軽度のAD患者に対して寛解維持を助ける日常的なスキンケアの重要性が増しています。本研究では、軽度のAD患者に対する、リポポリサッカライド(LPS)を配合した基礎化粧品(保湿クリーム)の有用性について検討しました。

試験 LPS配合
保湿クリーム
LPS配合保湿クリーム(LPSp:2μg/g)
プラセボ 上記からLPSのみ抜いた同処方の保湿クリーム
被験者 対象 ステロイドやタクロリムスを常用していない軽度のアトピー性皮膚炎症状がある患者
年齢・性別 16歳以上65歳未満の男女
人数 25人(LPSクリーム群:12人、プラセボ群:13人)
試験方法 種類 無作為割付、ダブルブラインド
用量 1日2回塗布
期間 4週間
評価方法 ・皮膚科医による、EASIスコア ・自己による、「かゆみ」、「皮膚の状態」に関するVASスコア
調査機関 香川大学・医学部・皮膚科

 

本試験の参加者要件は、過去4週間以上ステロイドやタクロリムスの常用を行っていない軽度のAD患者でした。4週間の試験期間中に、ステロイドやタクロリムスを3日以上使用した者、あるいは試験を中断した者は解析対象から除外しました。最終の解析対象者数は、LPS クリーム群12人(男性3人、女性9人)、プラセボ群13人(男性3人、女性10人)の計25人でした。LPS クリーム群の平均年齢は31.5歳、プラセボ群の平均年齢は31.2歳でした。解析対象被験者はいずれも数年から20年以上のAD既往歴がありました。

皮膚科医によって評価された、両群のEASIスコアの推移を図(A)に示します。両群とも、4週間後には有意差を以て、EASIスコアの改善が見られました。群間比較において、スタート時および4週間後において、両群間に統計的有意差はなく、両群ともEASIスコアの改善は、主として保湿クリームの保湿による効果と考えられます。

皮膚の状態に関する自己評価の両群の推移を図(B)に示します。EASIスコアと同様に、両群とも、4週間後に有意差をもって改善がみられました。しかしプラセボ群は、2週間目以降改善がなく、群間比較では、スタート時に、両群間に有意差はありませんが、4週間後には、LPSクリーム群のほうがプラセボ群よりも、有意差をもってより改善されていたことが示されました。

かゆみに関する自己評価の両群の推移を図(C)に示します。LPSクリーム群では、スタートから2週間後、2週間後から4週間後、及びスタートから4週間後の全ての期間範囲で、有意差をもって改善が見られました。一方プラセボ群では、スタートから2週間後に有意差をもって改善されましたが、2週間後から4週間後にかけて改善が止まり、スタートと4週間後の間に有意差はみられませんでした。群間比較では、スタート時に、両群間に有意差はありませんが、4週間後には、LPSクリーム群のほうがプラセボ群よりも、有意差をもってより改善されていたことが示されました。

図1(D)は、全ての被験者のかゆみに関する自己評価をプロットしたものです。この図に見られるように、LPSクリーム群では、ほぼ全ての被験者が4週間を通して徐々に改善していました。これに対し、プラセボ群は2週間目から4週間目にかけて悪化する被験者が多くみられました。

以上の結果から、LPSを配合する保湿クリームは、軽度AD患者の症状の寛解とその維持を助ける日常的スキンケアに有効であることが示唆された。

本試験結果は、平成26年11月開催の、第66回日本皮膚科学会西部支部学術大会において発表。

※この記事は、当社の研究成果に関する学術的な情報を提供するものです。特定の製品の効能・効果を宣伝、広告するものではありません。解説者の許可なく、商業目的として転載することや、内容に変更を加えたり、複製を行うことを禁じます。

研究レポート 目次
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