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LPS動物経口投与試験

腸内細菌叢の変化と動脈硬化予防(マウス)

ヒトの体で外部環境に常に接しているのは体表面と消化管です。特に腸内は栄養分が豊富な環境であることから、常在菌の数と種類が多く、「腸内細菌叢」を形成しています。この腸内細菌叢には100~3000 種類の細菌がいるといわれており、それらはBacteroides 門、Firmicutes 門、Proteobacteria 門の3 種類に大別されます。最近は腸内細菌叢と各種疾患の関連性が研究されています。その一つとして、動脈硬化との関連で、ApoE 欠損マウスを用いたいくつかの研究では、アテローム性動脈硬化症の発症に伴ってFirmicutes 門に属する細菌の量が増えBacteriodetes 門の細菌量が減少すること、抗アテローム硬化性サプリメントによって腸内細菌叢が改善することが報告されています。そこで本試験では、ApoE 欠損マウスに高脂肪食を与える群と、高脂肪食を与えつつもLPS(1mg/kg/day)を摂取させる群の2 群において、3ヶ月後の腸内細菌叢を比較しました。

動脈硬化モデルマウスでの試験

図

マウス便中の腸内細菌叢について、Miseq 16S rRNA 遺伝子配列解析を行いました。細菌の相対存在量を門レベルで比較すると、コントロール群よりもLPS を摂取した群の方が、Firmicutes 種が有意に減少し(p<0.01)、Bacteriodetes が増加する傾向を示しました(p<0.05)(図)。Proteobacteria の相対存在量における群間の有意差はありませんでした。

図 糞便中の細菌叢の割合

図

LPS の摂取によってBacteroidetes 種が豊富になり、Firmicutes/Bacteroidetes 比を低下させる傾向が見られたことから、LPS は、腸内細菌叢の改善を通して、アテローム性動脈硬化の予防改善に寄与することが期待されます。

(出典)
Oral administration of Pantoea agglomeransderived lipopolysaccharide prevents development of atherosclerosis in high-fat diet-fed apoE-deficient mice via ameliorating hyperlipidemia, pro-inflammatory mediators and oxidative responses, PLOS ONE |
https://doi.org/10.1371/journal.pone.0195008 March 27, 2018

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