LPSは抗生物質の副作用を低減することが報告されています(*1)。
抗生物質は細菌感染症の治療に非常に有用ですが、腸内細菌も殺してしまうというデメリットがあります。抗生物質を飲むと腸の調子がおかしくなる方もあるでしょう。腸内細菌は、色々な面で重要ですが、そのひとつとして生体内抗菌物質を誘導する役割があります。この生体内抗菌物質は抗生物質が効かない耐性菌にも効果がありますが、腸内細菌が死ぬと生体内抗菌物質も少なくなり、抗生物質耐性菌を押さえられなくなるので、耐性菌が増えてきます。ややこしいですが、抗生物質を飲むと、抗生物質に耐性な菌はどんどん増えて、やっかいなことになるのです。ところで、LPSは腸内細菌に代わって、生体内抗菌物質を誘導できます(*1)。興味深いことに、この効果は乳酸菌の成分では得られません。つまりヨーグルトを食べても生体内抗菌物質は誘導できないのです。ですから、抗生物質を飲む際には、どうぞLPSも一緒に摂取してください。
(*1)Vancomycin-resistant enterococci exploit antibiotic-induced innate immune deficits, Nature 455: 804-807 (2008)
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