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LPSの基礎知識

(5)歯周病菌のLPS

ポルフィロモナス・ジンジバリス(Porphyromonas gingivalis)を代表とする歯周病菌は、グラム陰性細菌なので、細胞表面にLPSを持っています。よく、歯周病はLPSが原因で起こる、あるいは歯磨きでLPSを除去すれば歯周病が良くなるかのように言われることがありますが、これは間違いです。先に述べたように、LPSにはエンドトキシンのイメージが根強くあることと、歯周病菌がLPSを持つことが結び付けられて、このように言われるものと思います。しかし、歯周病菌のLPSは、ほかのグラム陰性細菌のLPSとは構造がやや違い、そのためTLR2というレセプターに結合する点で、むしろ乳酸菌のペプチドグリカンやキノコのβグルカンと同じ反応を起こします(*1)。つまり本質的な問題は、歯周病菌のLPSにあるのではなく、歯周病菌が生きて活動しており、その結果歯肉を溶かすこと、また分裂増殖して体内に潜り込みそこで溶菌して炎症を誘導することにあります。

歯周病菌のLPSは特殊である

(*1)Signaling by toll-like receptor 2 and 4 agonists results in differential gene expression in murine macrophages, Infection and Immunity 69 (3): 1477-1482 (2001)

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