第69回
皆さん、こんにちは!ヒゲ博士じゃ。最近はめっきり冷え込んできたのう。寒さに対して体が熱を作るために重要なのは「筋肉」と「褐色脂肪細胞」の2つがよく知られておるが、どちらもマクロファージが関わっているんじゃよ。今日は、「褐色脂肪細胞」の研究について紹介するとしようかのう1)。
寒さを感じると、ガタガタ震えるのは脳から筋肉に司令が行き運動で熱を作らせるためじゃな。その他にも「交感神経」が動き出し褐色脂肪細胞に働いて脂肪を分解して発熱するルートがある。しかし、このためにはちゃんと体を作っておく必要があるのじゃ。交感神経は副腎髄質から「ノルアドレナリン」を分泌するが、なんと脂肪組織のマクロファージにも働き、組織再生や修復するM2型にするのじゃ。そうすると、このマクロファージは神経成長因子(NGF)を出して、これによって脂肪組織が交感神経に反応するようになるのじゃ。それで、寒さを感じて交感神経が働くと、褐色脂肪細胞で脂肪を燃やし、寒さに耐えられるわけじゃな。マクロファージは寒い環境に対しても体を作り変えて、体を保つのに活躍しているとは、すごい細胞じゃのう。
1)MAFB in macrophages regulates cold-induced neuronal density in brown adipose tissue. Cell Rep. 2024. doi: 10.1016/j.celrep.2024.113978
出典:特定非営利活動法人自然免疫ネットワーク発行ニュースレター
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