─2020年4月1日 健康産業新聞─
(一社)健康支援事業機構は3月17日、都内で「LPS(リポポリサッカライド)」の機能性を紹介する講演会を開催した。理事長の手代木秀一氏は冒頭、市場で話題となっている新型コロナウイルス騒動に言及。「新型コロナウイルスは、人に感染するコロナウイルスとしては7種類目。主に呼吸器感染し、病原性はMERSやSARSより低いレベルと考えられている」と語り、感染症対策の情報発信を行っていることに言及した。
LPSの機能性解説の講演には、新潟薬科大学教授で自然免疫制御技術研究組合研究本部長の稲川裕之氏が登壇した。LPSとは、土壌から育つ様々な野菜、果物、穀物などに必ずついて共生しているグラム陰性細菌。「農業の近代化が進み、過剰な衛生社会になった現代では、必要な微生物も生きていけなくなり、パントエア菌自体が減少する中、植物共生細菌由来LPSは“免疫のビタミン”として注目を集めている」ことを説明した。同氏は、「マクロファージの貪食能を高める食品機能性成分として植物共生細菌由来LPSの役割が重要」と強調。「研究では、パントエア菌由来のLPSを摂取することで、マクロファージの貪食機能が高まることが見出されている」と語った。同氏はこのほか、LPSのインフルエンザウイルスを不活性化した論文(m Sphere(2017)2:e00267-17)、LPSの経鼻投与のインフルエンザウイルス感染症予防効果(J Virology,86:19-24(2012))などを紹介した。
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