ソバにもLPSが含まれている!ソバの免疫機能への効果とは

免疫力アップに期待できると注目されているLPS(リポポリサッカライド)。特にれんこんや玄米、ほうれん草、海藻などの食材に多く含まれると言われていますが、ソバにもLPSが豊富に含まれていることをご存知でしょうか?

また、ソバには他にも免疫力アップに嬉しい作用があることがわかっています。そこでこの記事では、免疫力を高めるソバの効能と、効果的なソバの食べ方についてご紹介していきます。

ソバにはLPSが多く含まれている

そもそもLPS(リポポリサッカライド)とは、グラム陰性細菌という種類の細胞の外側に存在する物質です。免疫の面では、「マクロファージ」という免疫細胞を活性化させることで注目されています。

マクロファージは、体内に侵入した病原菌や異物を排除する役割を持つ細胞なので、LPSが豊富に含まれるそばを食べることで、マクロファージが活性化され、免疫力アップや健康な身体作りにつながるのです。

LPS以外にもソバには免疫力を高めるポイントがある

LPS以外にも、ソバ粉に含まれる成分が免疫機能に影響を与えるという研究結果があります。風邪などのウイルスに感染した時にソバを食べると、感染のはじめに働く自然免疫系の機能の向上が期待できると考えられています。自然免疫とは、人間に元々備わっている免疫システムのことで、体内に侵入してきた病原菌やウイルスにすぐさま反応し、排除しようとするものです。

ルチンの抗酸化作用

まず、ソバにはルチンという成分が含まれています。ルチンには抗酸化作用があり、体内の細胞を傷つけようとする活性酸素を抑制することで、免疫力向上に役立ちます。なお、活性酸素は日々の呼吸によって体内で生成され、がんや糖尿病などの病気の原因にもなります。さらに、ルチンは、抗酸化作用のあるビタミンの吸収を促進してくれることからも、免疫力アップにつながると言われています。

また、ルチンは破れそうになっている血管を修復し、丈夫にしたり血圧を下げたりする効果も期待でき、血流がスムーズになると言われています。血流が良くなると免疫機能を持つ白血球が体内を十分に循環し、体内の病原体やウイルスを発見しやすくなることから、免疫力向上につながります。

腹腔マクロファージの一酸化窒素産生を高める

免疫力アップに一役買う物質のひとつに一酸化窒素があります。血管内に存在する一酸化窒素は、体内に病原体が侵入したり、有害物質による刺激が確認されたりした際に、防御反応(炎症)を起こします。

この一酸化窒素は、腹腔(に存在する)マクロファージで生成されます(腹腔=肝臓、胃、腸などがある場所)。ソバを食べることで、腹腔マクロファージが一酸化窒素をつくるのを促進すると言われているため、免疫力アップにつながるのです。

脾臓が抗体をつくる機能を高める

脾臓(ひぞう)とは、胃の後ろ側にある臓器で、古くなった赤血球を処理するほか、体内に侵入した病原菌やウイルスを排除するための抗体をつくる働きがあります。ソバを食べると、脾臓にある細胞が抗体を作り出すための機能を高めると言われています。

前の見出しでご紹介した、腹腔マクロファージが一酸化窒素をつくる機能の向上と比較すると、効果は小さいという研究結果もありますが、2ヶ月程度ソバを食べ続けることで、脾臓の細胞が抗体を産生する機能を高め、免疫力アップに役立つことがわかっています。

免疫力をより高めるそばの食べ方

ソバはLPSを豊富に含んでいるほか、それ以外にも免疫力アップにつながるさまざまな効果が期待できます。さらに免疫力を高めるために、食べ方にも一工夫加えてみましょう。

黒っぽい蕎麦を選ぶ

蕎麦の見た目はできるだけ黒っぽいものを選ぶようにしましょう。LPSは、穀類の皮や胚芽部分に多く含まれているため、精製されているとLPSが少なくなっている可能性があります。LPSをたっぷりとるためには、皮ごと挽いてあるといった黒っぽい蕎麦を選ぶようにしましょう。

十割蕎麦を食べる

例えば二八蕎麦などは、ソバ粉が8割、小麦粉が2割の配合になっており、100%ソバ粉ではありません。そのため、ソバによる免疫力アップを期待する場合は、ソバ粉が多く含まれている十割蕎麦を食べるのがおすすめです。

きのこと一緒に食べる

きのこにはβグルカンという成分が含まれており、免疫細胞の活性化をサポートしてくれる働きがあります。βグルカン自体は食物繊維で、腸の免疫細胞を活発化させてくれるため、摂取することで免疫力を高めることができます。

つまり、LPSを含むソバときのこは、免疫機能向上の効果をそれぞれが持つため、一緒に摂取することで、より高い水準での免疫力向上が見込めるということです。

健康維持に欠かせないLPSを補給しよう

LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。

LPS活用事例

この記事の著者
やさしいLPS編集部

食用植物に共生するパントエア菌由来の“免疫ビタミン”LPSを提供する自然免疫応用技研株式会社です。当サイトでは、自然免疫、マクロファージ、LPSに関する情報と、当社の活動をお伝えします。

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