発酵食品が免疫力アップに効果的な理由とは?おすすめ食品11選

免疫力は、 ウイルスなどの感染防止、傷ついた細胞の修復、老廃物やがんなどの細胞を処分するなどの働きがある、身体を正常な状態に維持する自己防衛システムのこと。免疫力は腸と大きな関係があり、免疫力を高めて健康を保つためには、 腸内の環境を整えることがとても重要です。

実は発酵食品には、腸内環境を改善して免疫細胞を活性化する働きがあり、免疫力を高めるには効果的なのです。

ここでは、発酵食品が免疫力を高める理由や菌と免疫力の関係を、免疫力アップにおすすめの発酵食品と合わせてご説明します。

発酵食品が免疫力を高める理由

人間の身体は、体内に侵入してきたウイルスや異物を攻撃して排除する働きがある、白血球の「免疫細胞」によって守られています。そして、免疫細胞の約70%は腸内に存在しています。つまり腸は身体の中で最も大きな免疫機能を担っている器官であり、免疫力を高めるためには、腸内環境を整えるのがポイントなのです。

腸内にはさまざまな菌が存在し、有用菌には免疫細胞を活性化して強くする働きがあります。食材を微生物などの働きで発酵させた発酵食品には、有用菌が豊富に含まれているため、 腸内を有用菌が優位な状態に保ち、腸内環境を整えて免疫力をアップする効果が期待できます。

さらに、発酵食品に含まれた細菌などの微生物の働きで原料の栄養素が分解され、消化吸収しやすい状態となり、成分の栄養素をスムーズに吸収して体内に届けることもできます。

発酵を促す菌と免疫力の関係

食材の発酵を促す菌には種類があり、働きも異なります。それぞれの菌と免疫力の関係を見ていきましょう。

乳酸菌

乳酸菌は、糖類などの炭水化物を分解して乳酸を作る細菌の総称。ブルガリア菌、ガセリ菌、ラブレ菌など、何百以上もの種類があります。

乳酸菌は有用菌の代表でもあり、有用菌を増やして腸内環境を整え、免疫細胞を活性化する働きがあります。血液中や組織に存在する免疫細胞の「マクロファージ」を活性化させる働きもあり、異物に対する攻撃力がより高まります。

納豆菌

納豆菌は、納豆を作るのに欠かせない、枯草菌(こそうきん)という菌の一種です。熱や酸に強く生きたまま腸まで届き、腸の働きを高めたり、有用菌を増やす働きがあります。

さらに、腸の免疫機能を担っている器官の「パイエル板」の外側にある、ウイルスなどの異物を監視する「M細胞」とくっついてバイエル板に入り込み、免疫細胞を活性化させる働きもあります。

麹菌

麹菌は麹を作るためのカビの一種で、味噌やしょうゆ、みりんなど、日本由来の調味料や発酵食品に使われています。

麹菌が生成する酵素の力で、体内での消化吸収を良くしたり、酵素から生み出されたオリゴ糖をエサにして有用菌が活性化され、免疫力アップにつながります。

酢酸菌

酢酸菌はアルコールをお酢の成分の酢酸に変える細菌で、お酢を作るのには欠かせません。腸内の免疫細胞にある免疫システムのスイッチを刺激して活性化させ、免疫力を高めてアレルギー症状を抑える働きがあります。

酵母菌

酵母菌は糖をアルコールと炭酸ガスに分解する菌で、お酒の醸造やパン作りに使われます。また、消化吸収されずに、ダイレクトに腸内の免疫細胞に働きかけて免疫力を高めるβグルカンも含まれています。

免疫力アップにおすすめの発酵食品11選

腸内環境を整えて免疫細胞を活性化する働きがある発酵食品。ここでは、免疫力アップにおすすめの発酵食品をご紹介します。

納豆

納豆を作るのに必要な納豆菌は、熱や酸に強い性質があり、生きたまま腸まで届いて腸内細菌の活動を活性化します。

また、原料である大豆には、腸のぜん動運動を活発にする不溶性食物繊維、細胞の主成分であるタンパク質、細胞分裂や新陳代謝を促進する働きがある亜鉛、粘膜の働きを高めてウイルスなどの体内への侵入を防ぐ働きがあるネバネバ成分のムチン、免疫細胞の一つのナチュラルキラー細胞の働きを活発にするサポニン、細胞の老化を防ぐ抗酸化作用がある大豆イソフラボンなど、免疫に関わる成分が豊富に含まれています。

味噌汁

味噌は大豆を麹菌で発酵させたものです。味噌の色素成分であるメラノイジンには、細胞の老化を防いで免疫細胞の働きを活発にする強い抗酸化作用があります。

また、抗酸化作用があるβカロテンが豊富なにんじん、免疫細胞の働きを活性化するβグルカンが豊富なきのこ類などのほか、食物繊維、ビタミン類なども多く含まれている野菜や海藻類などの食材をたっぷりと入れれば、さらに免疫力アップが期待できます。

しょうゆ

しょうゆは大豆を麹菌、乳酸菌、酵母菌などで発酵させたものです。しょうゆに含まれているアミノ酸には、身体の細胞の活性化、疲労に対する抵抗力アップ、免疫の強化などの効果が期待できます。

また、抗酸化作用があるフラノンやメラノイジン、アレルギーを抑えるペクチンなど、免疫力アップに役立つ成分も豊富に含まれています。

キムチ

キムチの発酵には乳酸菌がつかわれています。キムチに使われる白菜や大根、きゅうりなどの野菜は、皮膚や粘液を丈夫にしてウイルスなどが体内に侵入するのを防ぐビタミンCやビタミンB2、腸内環境を整える食物繊維が豊富な食材。加熱しないため、栄養素が壊れることなく吸収できます。

また、唐辛子に含まれる辛味成分のカプサイシンには、 体温を上げて血流を良くする作用があり、血液中に存在する免疫細胞の働きが活性化されます。異物を攻撃する殺菌作用もあり、免疫力のアップにつながります。

ぬか漬け

ぬか漬けには、野菜などの植物を発酵させる乳酸菌が含まれています。より強く胃酸や胆汁酸に負けずに生きたまま腸まで届く可能性が高く、腸内の有用菌を増やして腸内環境を整える働きがあります。

加熱をしないぬか漬けは、漬ける野菜の栄養素が損なわれる心配がありません。また、野菜が発酵する過程でビタミン類も増加するため、免疫力アップにつながります。

サラミ

サラミの発酵には乳酸菌がかかわっています。原料は肉なので、細胞の主要な成分であり、免疫細胞の働きを良くするタンパク質が豊富に含まれています。

その他にも、免疫細胞の働きを活発にしてウイルスの侵入を防ぐビタミンAやビタミンC、抗酸化作用があるビタミンE、タンパク質の生成をサポートするパテントン酸や葉酸などが豊富に含まれています。

かつお節

かつお節は、カツオの肉を蒸してから干して固め、カビ(麹カビの一種である鰹節菌)付けと日干しを繰り返して作られた食品。人間が体内で生成できない9種類の必須アミノ酸が全て含まれています。必須アミノ酸は、免疫細胞の産生を高めて働きを強化する作用がある成分です。

さらに、細胞の主成分であり、免疫細胞の働きを良くするタンパク質も豊富です。かつお節に含まれるタンパク質は、脂質が少なくて良質という特徴があり、効率よく吸収ができるため、免疫力アップに効果的です。

ヨーグルト

ヨーグルトには乳酸菌が多く含まれており、有用菌を増やして腸の活動を活発にします。有用菌を優勢にして腸内の働きが整えられることで、免疫細胞の働きも活発になり、免疫力が上がります。

チーズ

チーズは乳酸菌や酵素の働きで、乳に含まれるタンパク質(カゼイン)を固めた食品。タンパク質のほか、エネルギー源となる脂質、皮膚の粘膜の生成を促進して外敵から身体を守る粘膜免疫を強化するビタミンAやビタミンB2も含まれています。

また、免疫細胞が正常に機能するために重要なカルシウムも多く含まれています。人間の身体は、カルシウムが不足すると骨を溶かしてカルシウムが血液中に取り出され、細胞内にもカルシウムが入り込みます。すると、細胞内のカルシウムの濃度が過剰になり、免疫細胞の機能が低下してしまうのです。免疫力を高めるためには、カルシウムの摂取も大切です。

酢は、穀物や果実などの原料を酢酸菌で発酵、熟成させたもので、醸造酢、穀物酢、米酢など多くの種類があります。

免疫細胞の産生を高めて免疫機能を正常にする働きがあるアミノ酸、血流を改善して血液中の免疫細胞の働きを良くするクエン酸、有用菌のエサとなり増殖させる働きがあるグルコン酸などの成分の効果により、免疫力アップが期待できます。

甘酒

甘酒は、米麹、米、水を混ぜて発酵させて作る飲み物。体内で作ることができない全9種類の必須アミノ酸が含まれており、免疫細胞の産生を高めて働きを強くします

さらに、胃酸や胆汁酸に強く、生きたまま腸まで届く可能性が高い乳酸菌、便秘の改善や整腸作用がある食物繊維、有用菌のエサとなり増やす働きがあるオリゴ糖のパワーで腸内環境が改善され、免疫力アップにつながります。

以上のように、免疫力アップにつながる発酵食品にはさまざまなものがあります。積極的に発酵食品を摂って、免疫力アップを目指しましょう。

LPS活用事例

LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。

やさしいLPS編集部

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やさしいLPS編集部

食用植物に共生するパントエア菌由来の“免疫ビタミン”LPSを提供する自然免疫応用技研株式会社です。当サイトでは、自然免疫、マクロファージ、LPSに関する情報と、当社の活動をお伝えします。

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