急に風邪をひきやすくなった?免疫力が低下する原因や対処法4つ

急に風邪をひきやすくなるのは、身体に備わる免疫システムがウイルス等と戦っているためです。風邪の原因の7~9割がウイルスと言われており、これらには特効薬がないため、風邪を予防したり治したりするためには、免疫力を上げることが一番の近道です。大人になってから毎月のように風邪をひくようになったという方は、 免疫力を高められるよう、生活習慣を見直してみてるとよいかもしれません。

今回は、急に風邪をひきやすくなった原因や風邪の予防法、風邪を引いた後にできる対処法などを詳しく解説します。

免疫力が低下すると風邪をひきやすくなる

 

ウィルスの侵入

一般的に「風邪」とは、ウイルスに感染することで気道に炎症が起こる「急性気道感染症」のことを指します。

ウイルスや細菌などの病原菌が体内に侵入するのを最前線で防いでいるのが粘膜です。粘膜の表面には、病原体の働きを無効化する「IgA」と呼ばれる抗体が存在します。そのため、このIgAが減少すると粘膜でのバリア機能が下がり、風邪になる可能性が高まります

また、風邪を引いた経験が少なく、ウイルスに対する抗体ができていない子どもは、大人と比べると風邪を引きやすいと言われています。

風邪の症状は免疫が機能している証拠

風邪を引くと、咳、痰、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、頭痛、発熱、下痢、倦怠感、悪寒といった様々な症状があらわれますが、これは体の免疫システムがウイルスと戦っている証拠です。

風邪を引くと発熱する理由は、体温を上げることで免疫を活性化させ、ウイルスへの攻撃力を高めるためです。そのため、強いウイルスに感染したときほど、体温が高くなると言われています。また、発熱した後に汗をかくのは、高くなりすぎた体温を、発汗することによって下げようとするためです。

免疫力の低下が続くと二次感染の恐れもある

免疫力の高い状態と低い状態

しかし、このような免疫反応は体力を激しく消耗させるため、症状が長引くことによって免疫力はどんどん低下していきます。この状態で他の細菌が入り込むと、肺炎や気管支炎などの二次感染を引き起こす可能性があります。

そのため、1週間が経過しても症状が改善しない場合は、他の病気や二次感染を引き起こしている疑いがあります。また、血圧や呼吸器、心臓の病気、糖尿病など慢性疾患を持っている場合には、それらが悪化することもあるため注意が必要です。

免疫力が低下する原因8つ

風邪を引かないためには、免疫力が高い状態を維持することや、すぐに免疫力が高くなれる状態にしておくことが大切です。では、免疫力の低下にはどのような原因があるのか、確認しておきましょう。

体が弱っている

病気にかかったり怪我をすると、免疫システムはこれらを治そうと、体内で炎症を起こします。この炎症反応が過剰に働かないために、身体は「コルチコステロン」などのホルモンを分泌することで、免疫力を抑制します。この作用は全身に及ぶため、結果的に免疫力が低下してしまうのです。

栄養が足りていない・バランスが悪い

腸内環境を整える乳酸菌

「腸は免疫の鍵」ともいわれるように、腸内には多くの免疫細胞が存在しているため、免疫システムを正常に保つためには、腸内環境を整えることが大切です。そのため、栄養不足や栄養バランスの悪い食事は、免疫を低下させる要因の一つとなります。

お酒の飲みすぎ

アルコールを過剰摂取すると、病原菌の侵入を防いでいる喉の粘膜を傷つけてしまいます。また、アルコールは肝臓で分解される過程で、毒性のある「アセトアルデヒド」という成分に変化します。そのため過度な飲酒によって、肝臓がアセトアルデヒドを分解しきれなくなると、アセトアルデヒドが白血球などの免疫細胞を傷つけ、免疫力が低下してしまいます。

喫煙

タバコの煙にはニコチンやタールなどの有害物質が多く含まれており、これらの有害物質は、体内に活性酸素を大量に発生させます。肺で発生した活性酸素は肺の免疫細胞「肺胞マクロファージ」(マクロファージには細菌やウイルスなどの異物を排除する働きがある)の働きを抑制するため、免疫力の低下につながります。

運動不足

運動による免疫細胞の活性化

運動不足になると筋肉が落ち、筋肉が減ると身体が冷え、血流が悪くなります。血流が悪くなると、血液内に含まれる白血球などの免疫細胞がうまく働かなくなるため、免疫力が低下してしまいます。回避のためにウォーキングなど、適度な運動を心がける事が大切です。

睡眠不足

私たちの身体は、睡眠中に成長ホルモンを多く分泌し、細胞を修復しています。睡眠時間が不足すると十分な成長ホルモンが分泌されず、免疫細胞が減少するため免疫力の低下につながります。

また、睡眠不足になると抗酸化作用のある睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌が減少し、体の抗酸化力が弱まります。これにより体内に発生した活性酸素によって免疫細胞がダメージを受け、免疫力が低下してしまいます。

冷え

免疫力が正常に保たれる体温は36.5度程度で、体温が1度下がるごとに免疫力が30%下がると言われています。これは、体が冷えて血流が悪くなると、血液中の免疫細胞が機能しづらくなるためです。

ストレスが多い

ストレスが溜まると、自律神経が乱れて交感神経が優位になることで血管が収縮し、血流が悪くなります。さらに精神的ストレスを感じると、免疫物質であるIgA抗体の分泌量が低下すると言われており、免疫力の低下につながります。

風邪予防の方法4つ

風邪を引かないためには、以下のような予防法が効果的です。

免疫力を高める

風邪のウイルスは常に鼻の粘膜などに潜んでおり、免疫力が低下すると、鼻水・せき・くしゃみ・発熱などの症状を引き起こします。つまり免疫力が高い状態をキープできれば風邪を引きづらくなるというわけです。

◆生活習慣を整える

免疫力を下げないために、以下のポイントを心がけて生活を送りましょう。

  • バランスの良い食生活を維持する
  • 十分な睡眠をとる
  • 適度な運動をする
  • 過剰な飲酒や喫煙を控える
  • 体が冷えないよう対策をする
  • ストレス発散する

◆免疫ビタミン「LPS」を摂取する

また、免疫細胞の1種である「マクロファージ」を活性化させ、免疫力をアップさせる効果が知られている「LPS」を積極的に摂取することもおすすめです。LPSとは、野菜や穀類、海藻類などに含まれる細菌の成分で、食事からも摂取できますが、最近の食品は、農薬・化学肥料の使用などにより細菌が取り除かれているため、LPSの含有量も少ない傾向にあります。サプリメントを活用することで効率的な摂取が可能になります。

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予防接種を受ける

インフルエンザなど、毎年流行するウイルスに対してはワクチンの接種も効果的です。

予防接種とは、免疫ができる体の仕組みを利用して、病原体への抵抗力を高める方法ですが、そもそも体に備わっている免疫力が保たれていてこそ、その効果を発揮するものです。予防接種を受けると同時に、生活習慣を見直したり、LPSを積極的に摂取したりして、自然免疫を高める努力も同時に行いましょう。

ウイルスとの接触を避ける

マスクをつけたり、人混みを避けるなど、ウイルスとの接触頻度を下げることで、風邪を引きにくくする方法です。忙しくて不規則な生活を送っていたり、ストレスを感じていたり、免疫力が低下している自覚がある時は、ウイルスが体内へ侵入しないよう心がけましょう。うがい・手洗いも効果的です。

正しい手洗いのやり方

特に手洗いが不十分になりがちな、親指や爪先、指の間、手のひらのシワ部分には注意して洗いましょう。

手洗いが不十分になりやすい手の場所

室内の湿度は50~60%に

空気が乾燥すると、喉や鼻も乾燥しやすくなり粘膜のバリア機能が低下します。そのため室内の湿度は50~60%に保ち、喉と鼻の乾燥を防ぎましょう。ただし、夏に発生する風邪ウイルスは高温・多湿を好み、湿度50%以上になると活発に働くため、梅雨などの時期は室内が高温・多湿にならないように注意する必要があります。季節によって加湿器、除湿器を上手に活用しましょう。

もし風邪をひいてしまったら?

風邪の要因となるウィルスは200種類以上存在すると言われており、その中から感染しているウイルスを見つけ出すことは困難です。つまり、風邪には特効薬がありません。一般に風邪薬と呼ばれるものは、症状を軽くしたり、抑制するためのものであり、風邪を「治す」のはあくまでも自分自身の体なのです。

風邪を治すための一番の近道は、身体の免疫力を向上させることです。そのほか、風邪を引いたときの対処法を確認しましょう。

水分補給する

私たちの身体は、風邪によって発熱した後、汗をかいて体温を下げようとします。汗をかくことによる脱水症状や、鼻や喉の乾燥による免疫力低下を防ぐためにも、しっかりと水分補給をしましょう。

特に高熱や嘔吐・下痢の症状がある場合は、ナトリウムやカリウムが不足するため、これらを摂取できる経口補水液の摂取がおすすめです。

体を温める

風邪を引くと、私たちの身体は体温を上げることによってウイルスを排除しようとします。発熱によって体力を消耗しないためにも、身体が発熱を起こす前から効率よく体温を上げるのがポイントです。特に、風邪の引き始めの段階で、体を温めて免疫を活性化させれば、風邪を長引かせずにウイルスを撃退することができます。

悪寒などの身体の異変を感じたら、厚着をする、湯船にゆっくり浸かる、早めに布団に入るなど、体を冷やさないように心がけましょう。

風邪予防には普段からの免疫力アップが大切

風邪をひく前にできる具体的な対策について紹介してきました。マスクの着用や手洗いうがい、部屋の湿度管理や予防接種なども効果的ですが、やはり、普段から免疫力を維持するように心がけることが最も重要です。

免疫力アップのためには、食生活や睡眠、運動などの生活習慣に配慮することが必須ですが、多忙な時期などは生活リズムも崩れがち。そんな時こそ、免疫ビタミン「LPS」配合のサプリで免疫力を強化するなど、手軽にできる工夫を取り入れてみてはいかがでしょうか?大人になってから頻繁に風邪をひくようになった、といった方は、免疫力を高められるよう生活習慣を見直してみてくださいね。

健康維持に欠かせないLPSを補給しよう

LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。

LPSとは?4コマ漫画で解説

この記事の著者
やさしいLPS編集部

食用植物に共生するパントエア菌由来の“免疫ビタミン”LPSを提供する自然免疫応用技研株式会社です。当サイトでは、自然免疫、マクロファージ、LPSに関する情報と、当社の活動をお伝えします。

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