免疫は胸腺や骨髄から生まれている!どのようにつくられるの?免疫力低下には胸腺の老化が関係している?

病気の予防には免疫力アップが大切だと耳にする機会は多いでしょう。免疫とは体内に侵入した異物(抗原)から体を守るなど、体を正常に保つためのさまざまな機能のことを指します。

免疫は自然免疫と獲得免疫の二段構えになっており、自然免疫とは、ヒトが生まれつき持っている免疫機能を指します。抗原が体内に侵入すると、抗原の排除を試みつつ獲得免疫に抗原の情報を伝えます。獲得免疫は自然免疫から抗原の情報を受け取って抗体を作り出し、自然免疫の攻撃を逃れた抗原を排除する役割を担う、後天的に形成される免疫機能です。作った抗体の情報を記憶し、次に同じ抗原が侵入してきた場合に、素早く抗原を攻撃・排除できるよう備える役割も持っています。

自然免疫と獲得免疫のそれぞれで、たくさんの免疫細胞が働いているのですが、免疫細胞は一体どこから生まれてくるのでしょうか。今回は免疫細胞が生まれる場所の中でも特に「胸腺」について詳しくご紹介します。

免疫細胞は胸腺や骨髄から生まれる!

免疫細胞には、体内に侵入した抗原を食べて処理するマクロファージ、獲得免疫に抗原の情報を伝える樹状細胞、抗体を作るときの司令塔となるT細胞、抗体を産生するB細胞など、いろいろな種類があります。種類が違うというと、細胞のもととなる成分も異なるイメージを持つかもしれません。しかし、これらの免疫細胞は、すべて「造血幹細胞」から作られます

造血幹細胞は、骨髄の中で血球を作り出すもとになっている細胞です。胎児のときは肝臓、生まれたあとは骨髄で作られています。ただし、T細胞だけは胎児も生まれてからも、胸腺で作られます

胸腺

胸腺とは、胸の真ん中あたりの腹側に位置する臓器です。生後すぐは10~15g程度ですが、思春期には30~40gほどの大きさになり、成人してからは徐々に小さくなっていきます。

骨髄内で作られた造血幹細胞は、骨髄系幹細胞とリンパ球幹細胞のいずれかの前駆細胞に分化(細胞が分かれて特定の構造や機能を持つこと)します。そしてリンパ球幹細胞のうち、T細胞になる細胞のみ胸腺に移動し、T細胞へと成熟していきます。

T細胞には抗原を直接排除するキラーT細胞、マクロファージなどから抗原の情報を受け取り抗体を作るよう指令を出すヘルパーT細胞などいくつか種類がありますが、どの種類のT細胞であっても、すべて胸腺で作られます。

骨髄

骨髄とは胸骨や腸骨などの、平らで長さのある骨のなかに存在する組織です。ほぼすべての免疫細胞のもととなる造血幹細胞を作っているほか、T細胞以外の免疫細胞を成熟させて血中に放出する役割もあります。

加齢による免疫力低下は胸腺の退縮が原因!

年齢を重ねると免疫力が落ち、感染症にかかりやすくなります。なぜ加齢によって免疫力が下がるのか。それは、T細胞を作る役割を担う胸腺が年齢とともに退縮し、T細胞を増やす能力が低下するためです。T細胞を産生する能力は、40歳代で新生児の100分の1まで低下するといわれています。

また、T細胞のもととなる造血幹細胞も、加齢の影響を受けるとされています。若いときの造血幹細胞は、骨髄系幹細胞とリンパ球幹細胞の両方を産生することが可能です。しかし、年齢を重ねると、造血幹細胞のなかにリンパ球幹細胞への分化能力を失ったものが存在するようになることがわかっています。

T細胞は抗原を攻撃したり、抗体を作るよう指令を出したりと、免疫内で重要な役割を担っているため、胸腺の退縮や造血幹細胞の老化によってT細胞が減少すると抗原に対する免疫反応が弱くなります。その結果、感染症にかかりやすく、さらに重症化しやすくなってしまうのです。

LPS活用事例

LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。

やさしいLPS編集部

この記事の著者
やさしいLPS編集部

食用植物に共生するパントエア菌由来の“免疫ビタミン”LPSを提供する自然免疫応用技研株式会社です。当サイトでは、自然免疫、マクロファージ、LPSに関する情報と、当社の活動をお伝えします。

LPSとは?4コマ漫画で解説 arrow_upward