免疫力を高める方法とは?生活習慣の工夫で風邪に負けない体づくりを!

病気に負けずに健康な毎日を送るには、免疫力を高めることが重要です。免疫力とは、病原菌やウイルスなどの異物から体を守る機能のこと。免疫力が下がるということは、体を守る力が弱まるということなので、病気にかかりやすくなってしまいます。

また、汚染物質やほこり、老廃物などを処理するのも免疫の役割なので、免疫が下がるとアレルギー症状が出たり、肌荒れしやすくなったりもします。それでは、免疫力を高めて、病気に強い健康な体にするにはどうすればよいのでしょうか。今回は、今日からできる免疫力を高めるための4つのポイントをご紹介します。

「免疫力を高める」とはどういうこと?

そもそも「免疫力を高める」とは、どういうことなのでしょうか。前述のとおり、私たちの体は免疫によって病原菌やウイルス、汚染物質といった有害なものに対抗しています。

免疫の種類は大きく分けて「自然免疫」と「獲得免疫」の2つに分かれます。

自然免疫と獲得免疫

  • 自然免疫:生まれつき体に備わっている仕組みで、体内に異物が入り込んだときに真っ先に動き、異物を攻撃する
  • 獲得免疫:以前体内に入り込んだ異物と同じものが入り込んだ場合に、過去の記憶をもとに異物と戦う

これらの免疫は、マクロファージやT細胞、B細胞といったさまざまな免疫細胞が、サイトカインと呼ばれるタンパク質を分泌し、情報を伝達し合うことで機能しています。つまり免疫力を高めるとは、これらの免疫細胞を活発化させてしっかり働くようにするということです。

免疫細胞は加齢やストレス、睡眠不足、偏った食生活などに弱いため、活発化させるにはこれらの原因を取り除き、免疫細胞がよろこぶ行動や食事を取る必要があります

免疫力を高める方法①代謝・体温を上げる

適度な運動や入浴

代謝や体温を上げることは、免疫力を高めることにつながります。免疫細胞のなかには、異物が入り込んだときに抗体を作るよう指令を出すT細胞と、T細胞の指令を受けて抗体を作り出すB細胞というリンパ球が存在するのですが、リンパ球は体温が上がると増えて活発化する性質があるためです。

免疫細胞が正常に働ける体温は36.5℃程度で、そこから体温が1℃下がると免疫力が30%ほど下がり、1℃上がると免疫力が最大5~6倍ほど高まるといわれています。風邪などをひいたときに熱が出るのは、体が体温を上げることで免疫細胞を活発化させ、病原菌を退治しようとしているからなのです。

また、体温が上がると副交感神経という、心拍数や血圧を下げる働きがある神経が優位になって体がリラックスするため、ストレスの軽減にもつながります。1日10分程度でよいので、少し汗をかくくらいの運動をしたり、40度くらいのお風呂につかったりしてみましょう

免疫力を高める方法②質の良い睡眠をとる

質のよい睡眠

免疫力を高めるには、質の良い睡眠をとることも重要です。睡眠中は副交感神経が優位になり、心も体も緊張状態から解き放たれてリラックスするため、免疫細胞が非常に活発になります

質の良い睡眠とは、「途中で目覚めることなく朝まで安眠できる」「目覚めがよく、起きてすぐに動ける」「日中に眠気が出ない」などの条件を満たす睡眠です。質の良い睡眠をとるには、以下のようなことを心がけましょう。

  • 毎日同じ時間に目覚め、同じ時間に寝る
  • 朝日を浴びる
  • 朝食をしっかり取る
  • 寝る2~3時間前に入浴を済ませる
  • 寝る直前に食べない
  • 寝る前にTVやスマートフォンを見るのをやめる
  • 睡眠時は室内の温度や湿度を快適に保つ

また、ぐっすりと眠るためには副交感神経が優位になる必要がありますが、ストレスを感じると体を覚醒させる交感神経が優位になってしまうため、ストレスをためないことも大切です。

免疫力を高める方法③食事に気を配り腸内環境を整える

栄養バランスの取れた食事

免疫力を高めるには、食事に気を配って腸内環境を整えることも非常に重要です。腸内には全体の約6~7割の免疫細胞が存在するほか、多数の善玉菌、悪玉菌、日和見菌も存在しています。

  • 善玉菌:ビフィズス菌など、悪玉菌の侵入や増殖を防ぎ、腸の運動を促す菌
  • 悪玉菌:ウェルシュ菌など、腸内で有害物質を作り出し、お腹の調子を悪くする菌
  • 日和見菌:善玉菌と悪玉菌のうち、数が多いほうの味方につく菌

腸内細菌

善玉菌は免疫細胞と協力して悪玉菌の侵入・増殖を防ぎ、有害物質を体外に排出するサポートしているため、善玉菌が多いと免疫力が高まります。さらに善玉菌が増えると日和見菌が善玉菌の味方につくため、免疫細胞のサポーターが増え、免疫細胞がより一層活発に働けるようになるのです。

しかし、善玉菌が減って悪玉菌が増殖し、さらに日和見菌が悪玉菌の味方につき始めると、免疫細胞のサポーターが少なくなるので免疫力が落ちてしまいます。善玉菌が減ってしまう原因は加齢やストレス、抗生物質の服用などいろいろありますが、食生活も大きく影響します。そのため、腸内環境を整えて免疫力を高めるには、免疫細胞や善玉菌がよろこぶ栄養素を十分に摂取することが大切です。

免疫力を高める栄養素・食材

免疫細胞や善玉菌を活発化させ、免疫力を高める栄養素は、ビタミン(B、C、A、E)、ミネラル、タンパク質などです。これらの栄養素が豊富な食材には、以下のようなものがあります。

  • ビタミンB:卵、納豆、乳製品、レバーなど
  • ビタミンC:柑橘類、野菜など
  • ビタミンA:卵、チーズ、緑黄色野菜など
  • ビタミンE:ナッツ類、かぼちゃ、アボカドなど
  • ミネラル:するめ、鰹節、牡蠣、ココアなど
  • タンパク質:卵、乳製品、肉類、魚介類、大豆など

また、近年の研究によって、LPS(リポポリサッカライド)という成分が免疫力を高めることに大きく役立つことがわかってきました。

LPSが豊富に含まれる食材を積極的に摂取しよう

LPSの働き

LPSとは、「グラム陰性細菌」という菌の細胞壁の外側に存在する成分です。「糖脂質」とも呼ばれており、昔は感染症の原因となる成分だとされていましたが、近年の研究によって免疫を高める効果があることが判明しています。

マクロファージの働きによる細胞の活性化

なぜLPSに免疫力を高める効果があるのかというと、体内に入り込んだ異物を食べて排除したり、異物の情報をT細胞に伝えたりする役割を持つマクロファージという免疫細胞と結合して、活性化させる性質があるためです。

LPSが多く含まれる食品(玄米・レンコン・ほうれん草・めかぶ)

LPSは食品から摂取することができますが、とくに穀類や野菜類の皮や胚芽に多く含まれているので、玄米を食べたり、野菜を皮付きのまま食べたりするのがおすすめです。

また、めかぶやわかめなどの海藻類、明日葉やほうれん草といった葉野菜、しいたけなどのきのこ類にも多く含まれています。免疫力を高めたいときには、このようなLPSを多く含む食材を積極的に摂取するとよいでしょう。

※LPSについては、こちらの記事もチェック

免疫力を高める方法④よく笑う

笑顔で免疫細胞の活性化

免疫力を高めるための1番簡単な方法は、よく笑うことです。笑うと副交感神経が優位になって体がリラックスしますし、ストレス解消にも役立ちます

また、IgA抗体という体内に侵入してきた異物にくっついて無力化する免疫物質があるのですが、笑うと体内のIgA濃度が上昇し、免疫を高めるという研究結果もあります。

作り笑いでもIgA濃度が上昇するといわれているので、ストレスがたまっていたり、体調が悪かったりして心から笑えないときは、笑顔だけでも作ってみてくださいね。

免疫力を上げる生活習慣が大切

以上、免疫力を高める4つのポイントをご紹介しました。

いずれも免疫力アップに効果のある方法ですので、毎日の生活習慣の一部に取り入れてみてください。 特に食事に気を配ることは重要だといえるでしょう。免疫力を上げる栄養素・食材もぜひ積極的に摂取するようにしてみてください。「忙しくて、なかなか食生活に配慮が行き届かない!」という方は、記事中でもご紹介した「LPS」配合のサプリを活用すると、手軽に効率よく摂取がしやすいのでおすすめです。ぜひお試しください。

健康維持に欠かせないLPSを補給しよう

LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。

LPSとは?4コマ漫画で解説

この記事の著者
やさしいLPS編集部

食用植物に共生するパントエア菌由来の“免疫ビタミン”LPSを提供する自然免疫応用技研株式会社です。当サイトでは、自然免疫、マクロファージ、LPSに関する情報と、当社の活動をお伝えします。

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