繰り返す敏感肌の症状にはLPSがいいって本当?

敏感肌とは、紫外線、化粧品、ほこりなど、多くの人では何も起こらないレベルの刺激に対して、常に敏感に反応してしまう肌。化粧品をつけると、ぴりぴり、ひりひり、ちくちく、ムズムズ、かゆいなどの感覚が起こりやすい肌のことです。2014年のある文献(*1)によると、日本人の54.47%が敏感肌だと感じています。

敏感肌の原因は「肌のバリア機能の低下」です。正常な肌では、細胞同士がタイトに並んでいるため、水分が保持され、外からの異物が中まで入らないようになっています。しかし、バリア機能が低下していると、水分が逃げやすく、乾燥してさらに肌が痛み、外からの異物が肌に入ってきて痛み・かゆみを感じるようになります。

そのため、敏感肌を改善するには肌のバリア機能を高めるこが有効です。肌にはバリア機能に関係する、フィラグリンフィブロネクチンタイトジャンクションタンパク質があります。リポポリサッカライド(LPS)は、それらの発現量を高めることでバリア機能を高め、敏感肌を改善します。

実際に、敏感肌の人を対象とした試験では、LPSを皮膚に塗ることにより、肌の保湿力が上がり、水分が蒸発しにくくなることが報告されています(*2)。

 

(*1)Sensitive skin in Brazil and Russia: An epidemiological and comparative approach. Eur. J. Dermatol. 24: 372-376 (2014)

(*2)敏感肌に対するリポポリサッカライドの有効性─バリア機能の改善─J. Soc. Cosmet. Chem. 55: 339-345 (2021)

 

健康維持に欠かせないLPSを補給しよう

LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。

LPS活用事例
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