免疫力は自律神経と関係あり!免疫力を高めるにはストレス解消が重要!

私たちの体内では日夜免疫や自律神経が働いていますが、この2つの機能に大きな関係があることはご存知でしょうか。今回は免疫力と自律神経の関係性や、自律神経のバランスを整えて免疫力をアップさせる方法についてご紹介します。

免疫力と自律神経には大きな関係がある!

免疫とは、私たちの体を病気から守り、正常に保つための機能です。ウイルスなどの異物(抗原)に対応する免疫に関しては、生まれつき体に備わっている「自然免疫」と、抗原が体内に入ったときに抗体を作って戦う「獲得免疫」の2種類があり、それぞれでたくさんの免疫細胞が働いています。

一方自律神経とは、内臓の活動や呼吸、体温などをコントロールしている、生命維持にかかせない神経です。活動中やストレスを感じたときに優位になる「交感神経」と、夜間やリラックスしているときに優位になる「副交感神経」があります。一見何の関係もなさそうな2つの機能には、実は大きな関係があります。

交感神経が優位になると顆粒球の比率が上昇する

交感神経が優位なとき、体内では顆粒球の比率が上昇します。顆粒球とは、殺菌作用がある成分を持つ白血球の一種です。好酸球、好中球、好塩基球の3種類があり、それぞれ以下のような役割を持っています。

  • 好酸球:体内に侵入した寄生虫を処理する
  • 好中球:体内に侵入した細菌などを取り込んで殺菌する(細胞を食べて消化し殺菌する)
  • 好塩基球:好酸球・好中球の移動を助けたり、寄生虫から体を守ったりするなどさまざまな役割を持つ

交感神経が優位なときには、体内でアドレナリンが放出されます。アドレナリンは血圧を上げて筋肉の血管を開き、体を動きやすくする効果を持つホルモンです。顆粒球の膜上にはアドレナリン受容体があるため、交感神経が優位なときに活性化して増加します。

日中の活動的な時間帯は、ケガによる細菌感染や寄生虫感染のリスクが高まる時間帯であるため、細菌や寄生虫に強い顆粒球を増加させて備えるようになったといわれています。

副交感神経が優位になるとリンパ球の比率が上昇する

副交感神経が優位なときは、リンパ球の比率が上昇します。リンパ球とは、抗体を作って抗原を攻撃したり、汚染細胞を処理したりする白血球の一種です。T細胞、B細胞、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)などがあり、それぞれ以下のような役割を持っています。

  • T細胞:免疫反応の司令塔となるヘルパーT細胞、生体にとって不要・危険な細胞を排除するキラーT細胞、免疫細胞の活動を調整する制御性T細胞などがある
  • B細胞:異物を危険なものか判断し、攻撃の必要がある場合は抗体を作って攻撃する
  • NK細胞:体内を巡回して汚染細胞やがん細胞を単独で攻撃する

副交感神経が優位なときには体内でアセチルコリンが放出されます。アセチルコリンは心臓の活動を抑制して鼓動を遅くしたり、消化管の運動を活発にさせたりする神経伝達物質です。リンパ球の膜上にはアセチルコリン受容体があるため、副交感神経が優位なときに活性化します。

リラックスしているときや夜間は、ケガによる細菌感染や寄生虫感染よりも、ウイルスが体内に侵入するリスクのほうが高くなります。そのため、ウイルスに強いリンパ球を増やして備えるといわれています。

免疫力アップには自律神経のバランスが重要!

健康な人の体内では、白血球全体のうち54~60%が顆粒球、35~41%がリンパ球という比率が保たれています。このバランスが崩れると、病気を引き起こす可能性があります。

顆粒球が増えすぎると、顆粒球が殺菌に使う活性酸素や酵素が健康な細胞まで破壊し、がんや糖尿病、胃潰瘍などの病気を引き起こす恐れがあります。また、顆粒球が発生させる物質にはリンパ球の働きを抑える性質があるため、顆粒球が増えるとリンパ球が減ってウイルスに対する抵抗力が低下します。リンパ球が増えすぎた場合は、免疫が過剰に働きすぎてアレルギーや喘息などを引き起こします。

つまり、免疫細胞が増えるほど免疫力が上がるわけではないのです。そのため、免疫力アップのためには自律神経のバランスを整えて、顆粒球とリンパ球の正常な比率を保つことが重要です。

ストレス解消で自律神経のバランスを整えよう!

ストレス過多な状態が長く続くと、交感神経優位の時間が長くなり、顆粒球の比率が上がります。また、ストレスがかかったときに分泌されるコルチゾールというホルモンには、NK細胞の働きを抑制したり、免疫細胞間の情報伝達物質(サイトカイン)の合成を阻害したりする性質があるので、ストレスが多いと免疫力が下がります。

さらに、ストレスが多いとlgAの分泌が少なくなることがわかっています。lgAとは抗原に応じて作られる抗体(免疫グロブリン)の一種です。鼻や口、目などの粘膜免疫で抗原をつかまえて、体内への侵入をブロックする役割があります。lgAの分泌速度が低いと抗原が体内に侵入しやすくなるので、病気にかかりやすくなります。

このように、過度なストレスは全身の免疫を弱らせてしまうため、うまくストレスを解消し、自律神経のバランスを整えることが大切です。ストレス解消&自律神経のバランスを整えるには、適度な運動、十分な睡眠、お風呂でリラックスする、よく笑うといった行動が効果的と言われています。詳細は以下の記事をご覧ください。

ストレスは免疫力低下の原因に!ストレス解消と免疫力アップの方法とは?

LPS活用事例

LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。

やさしいLPS編集部

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食用植物に共生するパントエア菌由来の“免疫ビタミン”LPSを提供する自然免疫応用技研株式会社です。当サイトでは、自然免疫、マクロファージ、LPSに関する情報と、当社の活動をお伝えします。

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