免疫におけるリンパ球の働きとは?種類・働き・作られる場所を詳しく解説!

免疫とは、体全体のコンディションを整えるシステムのことです。ウイルスなど体内にある細胞と異なるものから体を守ったり、体内の老廃物や死んでしまった細胞、がん細胞などを処分してくれたりします。また、細胞が傷ついた際にも修復する働きがあります。

そんな免疫機能の中でも重要な働きをしているリンパ球ですが、実際にリンパ球がどのようなもので、どのように働いているかご存知でしょうか?この記事では、リンパ液と免疫の関連性が気になる方へ、リンパ球の働きや、生成される場所、関連器官の説明を行います。

免疫機能におけるリンパ球の種類・働きとは?

細胞の成分は、骨髄で造血幹細胞から分化(細胞の性質が変化)して作られています。そもそもリンパ球とは白血球の一種で、免疫に関わる細胞です。白血球には顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)、単球、リンパ球があり、それぞれが免疫機能においてさまざまな働きをしています。

リンパ球はB細胞(Bリンパ球)、T細胞(Tリンパ球)、ナチュラルキラー(NK)細胞に分類することができます。まずはこれらの細胞それぞれの働きについて見ていきましょう。

B細胞(Bリンパ球)

B細胞(Bリンパ球)は白血球のおおよそ20〜40%の割合を占めている免疫細胞です。侵入した異物(抗原)が危険であるかどうかを判断し、ウイルスなどを排除する働きがあります。このB細胞が成熟すると、形質細胞になります。形質細胞は、ヘルパーT細胞と協力をして、抗体(ウイルスなどの抗原が体内に入ってきた際に攻撃をするタンパク質)を作り、放出する役割を持ちます。

このように、抗原と戦ったB細胞の一部はメモリーB細胞となって次回の感染に備えます。メモリーと言うだけあって、一度侵入したことのある抗原の情報を記憶しておくことができ、次回の感染時により早く対応できるようになります。

T細胞(Tリンパ球)

T細胞(Tリンパ球)は、血液中に存在するリンパ球のうち、おおよそ60〜80%の割合を占める細胞です。

ヘルパーT細胞は、樹状細胞(皮膚や血液中に存在する免疫細胞)から抗原の情報を伝達してもらい(抗原掲示)、キラーT細胞に指示をしたり、B細胞やマクロファージを活性させたりします。マクロファージは全身に広がっている免疫細胞で、体内に侵入した抗原を食べて消化、殺菌することで、細菌感染を防ぐ働きを持ちます。さらに、キラーT細胞は、ヘルパーT細胞から指令を受け、ウイルスなどに感染してしまった細胞を壊します。そして、働く細胞が過剰に働きすぎないようにコントロールするのが制御性T細胞です。各細胞に攻撃の終了を指示することで、免疫異常を防いでくれます。

ナチュラルキラー細胞(NK細胞)

ナチュラルキラー細胞(NK細胞)は血液中に存在するリンパ球の約10〜30%を占めています。殺傷能力の高い免疫細胞で、全身を巡回し、がん細胞やウイルスなどを見つけたら直ちに攻撃するという特徴があります。また、生まれつき体に備わっている免疫細胞(自然免疫)に分類されます。

なおNK細胞には、レセプター(受容体)と呼ばれる、抗原を調べるためのアンテナのようなものが2種類備わっています。これらをうまく使い分けることで、ウイルスなどに感染した細胞と健康な細胞を見分けています。

リンパ球が作られる臓器は?

リンパ球は骨髄でつくられると説明しましたが、実はそれだけではありません。ここでは、リンパ球が作られている臓器について詳しくご紹介します。

肝臓から骨髄へ

リンパ球に分類される細胞は、基本的に骨髄で作られていることがほとんどです。ただし、B細胞に関しては、胎児の時と生まれた後では作られる場所が異なります。お腹の中にいる時は肝臓で作られており、生まれてからは骨髄で作られるようになります。

胸腺

胸腺は、骨髄に存在する造血幹細胞から誕生したT細胞が移動し、成熟する先です。心臓から少し上の場所にあります。多くの像血管細胞からつくられて成熟していきますが、T細胞だけは造血幹細胞で作られたままの状況で、胸腺へと移るという特徴があります。つまり、胸腺はT細胞を作る上でなくてはならないものなのです。ちなみに、胸腺は後述のリンパ組織のうちの一次リンパ組織に当たります。

リンパ球が誕生・活躍する「リンパ組織」とは

リンパ組織とは、リンパ球を作ったり増やしている一次リンパ組織と、免疫反応の場所である二次リンパ組織のことを指します。それぞれの特徴を見ていきましょう。

一次リンパ組織

一次リンパ組織は、リンパ球が最初に分化(細胞がそれぞれ機能を持つこと)する場所のことを指し、骨髄や胸腺が該当します。B細胞やT細胞は、それぞれ骨髄や胸腺で生まれてから少しずつ形を変えていき、免疫における自分の役割を明確にしていくのです。

二次リンパ組織

リンパ球などの免疫細胞が、ウイルスなどの異物に反応し、攻撃したり排除しようとする働きを免疫反応と呼びます。そして、その免疫反応が起こる場所のことを二次リンパ組織と言います。二次リンパ組織には、脾臓やリンパ管が該当します。

二次リンパ組織のひとつ「リンパ管」とは?

免疫反応が起こる場所である二次リンパ組織の一つ「リンパ管」の役割や特徴についてご説明していきます。また、リンパ液やリンパ節など、リンパ管に密接に関係しているものについてもまとめていきます。

リンパ管

リンパ液が流れる管のことをリンパ管と呼び、リンパ液を元の血管に戻そうとする働きを持ちます。リンパ液をそのままにしておくと、リンパ液の量が増えすぎてしまい、むくみや腫れの原因となる可能性があるため、リンパ管がリンパ液を血管に戻すことで、正常なバランスを保っているのです。

また、血管が体内を円のように循環するのに対し、リンパ管は体の端の部分から中央あたりまでで途切れており、かつ循環もすることもありません。リンパ液が逆流しないように弁が付いており、リンパ液は単一方向にしか流れない点も特徴的です。

リンパ液とは

リンパ液とは、血管から出た組織液(体内の細胞に栄養や酸素を届けた後、血管に戻れなかった水分)の一部です。主成分は、血液の液体物質である血漿(けっしょう)とリンパ球ですが、ほかにも傷ついた細胞や、細菌やウイルスなどの異物も一緒に含まれていることがあります。リンパ液は出口にある静脈に向かって一方向に流れています。

リンパ節とは

リンパ節は、リンパ管の節目節目に存在する、豆のような見た目をした器官です。リンパ液で内のウイルスなどの異物をせき止めて、戦う役割があります。また、皮膚などから入ってきた細菌や、リンパ液内にある不要なものをろ過することで、処理を行うという特徴もあります。

ちなみに、人間の体内に存在するリンパ節は400個以上と言われており、脇の下や膝裏、足の付け根など全身に存在しています。

LPS活用事例

LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。

やさしいLPS編集部

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やさしいLPS編集部

食用植物に共生するパントエア菌由来の“免疫ビタミン”LPSを提供する自然免疫応用技研株式会社です。当サイトでは、自然免疫、マクロファージ、LPSに関する情報と、当社の活動をお伝えします。

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