「サイリウムは便秘にいいの?」「オオバコとは違うもの?」と気になっていませんか。サイリウムは、水を含んで膨らむ性質を持つ食物繊維です。便通を考えるときの選択肢として知られています。

腸は食べ物から栄養を取り込むとともに、外から入ってきたものに対応する免疫の場でもあります。腸内細菌と免疫細胞も関わり合っています。〔1〕便通に目を向けることをきっかけに、腸の働きを広く知ってみましょう。

そこで当記事では、サイリウムとオオバコの関係、便通への働き、摂り方を説明します。あわせて、腸の免疫に目を向けた食事の考え方も紹介します。

サイリウムとは?オオバコとの関係は?

サイリウムは何からできている?

サイリウムは、オオバコの仲間である植物の種皮から得られます。食物繊維として使われる「サイリウムハスク」は、主にプランタゴ・オバタという植物の種皮です。「オオバコ」と表示された商品を選ぶときも、原材料名を確認してみましょう。〔2〕

粉末状のものなど、商品によって形や使い方が異なります。まずは表示された摂り方を確認してください。

水を含むとどう変わる?

サイリウムは水を含むと膨らみ、とろみが出ます。この性質によって便の水分やかさが変わり、排便を助けます。〔2〕

飲み物に混ぜるときは、商品の表示に従って十分な水分を用い、混ぜたら早めに飲みましょう。〔2〕

サイリウムにはどんな働きがある?

便通にはどう関わる?

サイリウムは腸の中で水分を含み、便を出しやすい状態に整えます。便秘のある人を対象とした研究でも、便秘症状が和らいだという報告があります。〔2〕〔3〕

便通を考える際には、普段の食事や水分の摂り方にも目を向けてみましょう。食物繊維を増やすときは、水分も十分に摂ることが勧められています。〔2〕

腸内環境にはどう関わる?

腸内細菌は、食事に含まれる成分と関わり合いながら暮らしています。腸内細菌がつくる成分は、腸で働く免疫細胞にも影響します。〔1〕

便秘のある女性がサイリウムを摂った研究では、便秘症状が和らぎ、腸内細菌の構成にも変化が見られました。〔3〕腸内環境を知るうえで、便通と腸内細菌の両方が手がかりになります。

サイリウムはどう摂る?気を付けたいことは?

飲み物や食事にどう取り入れる?

粉末状のサイリウムは、水などの飲み物に混ぜて摂れます。とろみを生かして料理に使う方法もあります。

水を吸って膨らむため、商品の表示に従い、十分な水分と一緒に取り入れましょう。〔2〕初めて使うときは表示の範囲内で少量から試し、便の状態やお腹の調子を見ながら使ってください。

摂る前に確認したいことは?

飲み込みにくさがある方や、腸が狭くなる病気などで治療を受けている方は、摂る前に医療機関へ相談してください。薬を使っている方も、飲む時間について医師や薬剤師に確認しましょう。〔2〕

サイリウムと腸の免疫にはどんな関係がある?

腸の粘膜には免疫細胞が集まり、外から入ってきたものに対応しています。見張り役が、食べ物の通り道を見守っているような仕組みです。腸内細菌と免疫細胞も、互いに関わっています。〔1〕

サイリウムについて紹介したヒトの研究では、便秘症状と腸内細菌の構成が調べられました。〔3〕便通をきっかけに、腸には免疫というもう一つの大切な働きがあることにも目を向けてみましょう。

サイリウムと食事全体で、腸の免疫をどう考える?

サイリウムは、食物繊維を取り入れる一つの方法です。普段の食事でも、穀物、野菜、海藻、豆類などから食物繊維を摂れます。

腸内細菌は食事の成分からさまざまな物質をつくり、その一部が免疫細胞の働きにも関わります。〔1〕一つの素材に関心を持ったら、次は毎日の食卓にも目を向けてみてください。

腸の免疫に関わるLPSは、食事からどう摂る?

便通が気になったら、サイリウムの使い方とともに、毎日の食事も振り返ってみましょう。腸には自然免疫の仕組みがあり、マクロファージ(異物を取り込んで処理する免疫細胞)も関わります。〔1〕

ここで知っておきたい成分が、LPS(リポポリサッカライド)です。サイリウムが水分を含んで便の状態に働きかけるのに対し、LPSはマクロファージに働きかける性質が研究されています。マクロファージを使った実験では、パン酵母のβグルカンや乳酸菌の成分と比べ、少ない量で反応が見られました。これは食べた人の免疫を比較した結果ではなく、成分の性質を調べた結果です。〔4〕

LPSは、めかぶ、わかめ、玄米など身近な食品にも含まれています。〔5〕いつもの食卓にこうした食品を取り入れながら、便通と腸の免疫という両方の視点から腸活を考えてみませんか。

参考文献

〔1〕Yang W, Cong Y. Gut microbiota-derived metabolites in the regulation of host immune responses and immune-related inflammatory diseases. Cell Mol Immunol. 2021.

〔2〕European Medicines Agency. Plantaginis ovatae seminis tegumentum.

〔3〕Yang C, et al. The effects of psyllium husk on gut microbiota composition and function in chronically constipated women of reproductive age. Aging. 2021.

〔4〕自然免疫応用技研「LPS、βグルカン、ペプチドグリカンのマクロファージ活性化力と相乗効果」

〔5〕自然免疫応用技研「LPSを多く含む食品は?」