新型コロナウイルスの抗体検査は受けるべき?他の検査との違いや感染予防について解説

新型コロナウイルスの感染は勢いが止まず、検査を受ける人も増えています。自分に抗体ができているかがわかる抗体検査もそのひとつ。抗体検査を受けることにメリットはあるのでしょうか?PCR検査や抗原検査との違いも気になります。

この記事では、新型コロナウイルスの抗体検査などについて紹介しながら、体に抗体がなくても新型コロナウイルスの感染から体を守る方法を紹介します。

新型コロナウイルスの検査法は3つ

現在、新型コロナウイルスの検査法は3つあります。

  • PCR検査:サンプルを採取して、サンプル中に新型コロナウイルスがあるかどうかを検出する
  • 抗原検査:新型コロナウイルスに対する抗体を使って抗原を見つける
  • 抗体検査:体に新型コロナウイルスの抗体ができているか調べる

抗体とは、ウイルスに結びついて排除する物質のこと。抗原はウイルスなど、免疫応答を引き起こす物質のことです

感染の有無がわかるのはPCR検査と抗原検査

3つの検査法のうち、新型コロナウイルスに感染しているかどうかがわかるのはPCR検査と抗原検査です。どちらも保険が適用される検査で、2020年8月現在最も利用されているのはPCR検査です。

PCR検査のサンプル採取方法は2通り

PCR検査はサンプルの採取が2通りあり、綿棒を鼻やのどに入れて採取する方法と唾液を容器に入れて採取する方法です。

このうち、綿棒で採取する方法は被検者が咳やくしゃみをしやすく、唾液の飛沫が飛び散って採取者など周囲への感染リスクが増大します。そのため、唾液をサンプルとする方法が6月に保険認可され、多く利用されるようになりました。

唾液中の新型コロナウイルスは発症から10日以上経つと減るため、唾液採取の方法は発症から9日以内に限定されています。

感度が劣る抗原検査

PCR検査は試薬を混ぜる、特別な検査機器を必要とするなど制約があり、検査結果が出るまで数時間かかるというデメリットもあります。それに代わるものとして保険適用されたのが抗原検査です。

鼻やのどをぬぐって採取した検体を、ウイルスと結びつく物質が入った液体に入れて検査します。

抗原検査は30分以内で検査結果が出るなどメリットがありますが、検出には多くのウイルスを必要とするため、ウイルスが少ないと検出されない可能性も。PCR検査に比べると感度が劣るのがデメリットで、陰性という結果が出ても実は感染しているという「偽陰性」も多いとされています。

抗体検査では過去に感染したかどうかがわかる

抗体検査は過去に感染したことがあり、新型コロナウイルスに対する抗体ができているかを調べる検査です。今感染しているかがわかるものではありません

検査方法は細い針を指先に刺し、数滴の血を検査キットに垂らすだけの簡単なもの。数分待てば結果が出ます。

抗体にはIgMとIgGの2種類があり、IgM抗体は感染後1週間くらいで現れ、やや遅れてIgG抗体が現れます。IgMは発症後数週間で下がりますが、IgGはずっと残るもの。新型コロナウイルスのIgGがどの程度残るかはまだ不明ですが、多くの感染症では数年間にわたってIgG抗体が残るため、それで感染が予防されます

  • IgM抗体:感染後約1週間で作られ、6週間ほどで減り始める
  • IgG抗体:感染後約10日ほどで作られ、数年間体に残る

抗体があれば感染のリスクは減少し、人に感染させる心配もなくなります。そのために検査を受けておきたい人は多いでしょう。

抗体検査が陽性なら感染しない?

新型コロナウイルスに感染しても無症状の場合があるため、これまで症状がなかった人でも抗体ができている可能性はあり、抗体検査で確認するメリットがあります。

しかし、一度感染して抗体検査でも陽性が確認されていれば、このあとは感染のリスクや人に感染させる恐れはないのでしょうか?

抗体検査が陽性でも感染しないとは限らない

感染症の中には、一度感染すれば二度と感染しないものもあります。また、多くの感染症では十分な抗体があれば免疫ができて感染の危険は少なくなります。まだ感染しておらず抗体がない場合は、ワクチンを接種して免疫を作るのが感染予防の流れです。

しかし、新型コロナウイルスは、他のウイルス感染症と同じ免疫反応が見られるかどうかはまだわかっていません。抗体検査で陽性になっても、それがどのくらい続き、どの程度感染を防げるのかは不明です。

抗体検査で陽性でも、今後絶対に感染しないわけではありません

実際に、一度感染して治った人が再感染したという事例が報告されており、新型コロナウイルスの抗体は3カ月で激減するという研究結果も発表されています。

抗体を作るワクチンは治験の段階

新型コロナウイルスのワクチンの開発は急ピッチで進められていますが、2020年8月現在、まだ一般には普及していません。現在は治験の段階で、日本は1億人分を超えるワクチンを確保する方向で交渉を進めていると報道されています。

新型コロナの感染予防は免疫力アップが大事

新型コロナウイルスにはまだまだ未知の部分が多く、抗体検査で抗体があることがわかっても安心はできません。感染を予防するための対策は必要になります

人の体にはもともと生まれつき備わった免疫があり、ウイルスの感染から体を守るために働いています。この免疫を高めることが、今できる最善の方法といえるでしょう。

免疫には自然免疫と獲得免疫がある

免疫には自然免疫と獲得免疫があり、それぞれ次のような役割を果たしています。

自然免疫 ・体に生まれつき備わっている防御機能
・血液中や組織、臓器などあらゆる部分に存在するマクロファージやNK細胞という免疫細胞が主役
獲得免疫 ・自然免疫では排除しきれない病原菌やウイルスを攻撃する
・一度感染した病原菌やウイルスを記憶して抗体を作り、再び侵入してきたときにすばやく攻撃する

弱毒化したウイルスを投与して体に抗体を作るワクチンは、このうちの獲得免疫の仕組みを活用したものです。新型コロナウイルスの抗体検査も、獲得免疫が働いて新型コロナウイルスへの攻撃方法を記憶した抗体が体にあるかどうかを調べるものです。

免疫細胞の働き

自然免疫と獲得免疫が、実際に体の中でどのように働いているか見てみましょう。

登場する細胞たち

  • マクロファージ:病原菌やウイルスなどの異物を食べて排除する
  • ヘルパーT細胞:マクロファージから受け取った情報をもとに異物の特徴を知り、攻撃するための戦略を決める司令官
  • B細胞:異物を排除する抗体を作る
  • キラーT細胞:異物を直接殺しにいく殺し屋

 

① 体のあちこちでマクロファージなどの免疫細胞がパトロールし、病原菌やウイルスなどの異物の侵入を見張っています。

異物を発見したマクロファージはこれを食べて退治。これが自然免疫の働きです。

さらにこの情報をマクロファージから聞いたヘルパーT細胞はキラーT細胞とB細胞に異物を攻撃するよう指示を出します。

指示を受けたB細胞はたくさんの抗体(タンパク質)を作って異物を攻撃します。これが獲得免疫の働きです。

④ 抗体とキラーT細胞が一緒になって異物を攻撃し、感染から体を守ります。

自然免疫は日常生活の改善と食事で活性化できる

体に抗体はなくても、自然免疫を活性化させることで新型コロナウイルスの感染は予防できます。規則正しい生活をして睡眠をたっぷりとる、ストレスを解消する、発酵食品など免疫力を高める食事を摂取するなど、いろいろな方法があります。

その中でも特に免疫力アップに有効なのがLPSです。このあとの項目で紹介しましょう。

免疫力アップに注目されているLPS

LPSは、免疫力を高めることで注目を集めている成分です。細菌由来の成分で土の中に存在し、畑で育つ野菜や穀類に多く含まれています。海の中で育つ海藻類にも豊富です。

LPSはどのようにして免疫力を高めるのか、その仕組みを見てみましょう。

LPSは自然免疫の要であるマクロファージを活性化する

LPSは自然免疫の主役ともいうべきマクロファージの働きを活性化させます。

マクロファージの表面にはさまざまな物質を受け止めるレセプター(受容体)があり、その中にはLPSと結びつく「TLR4」というレセプターがあります。そこにLPSが結びつくことで活性化が起こるのです。

LPSが「TLR4」と結びつくとマクロファージの細胞の核にシグナルが送られ、核の中にある遺伝子がそれに反応して細胞が活性化するという仕組みです。

このマクロファージが活性化されることで免疫力が高まり、ウイルスにも感染しにくい体になります。LPSが含まれている野菜や穀類、海藻類を毎日の食事にバランスよく取り入れながら、新型コロナウイルスに負けない体を作りたいものですね。

LPS(リポポリサッカライド)って?

LPSとは、グラム陰性細菌に分類される細菌の外側に付着している物質です。体内に侵入したウイルスや細菌などの異物を食べて排除する細胞「マクロファージ」を活性するなど、免疫機能に良い影響をもたらし、病気に負けない健康的な体づくりに役立ちます。また、肌の免疫機能にも作用するため、美容にも嬉しい物質として注目されています。

LPS配合商品

LPSは土の中などに存在するため、野菜や穀物、海藻類などに豊富に含まれています。しかし、農薬などによって細菌が取り除かれるとLPSも少なくなってしまうため、近年食事から取り入れられるLPSはどんどん低下していると言われています。そのため、サプリメントを利用したり、肌への効果を期待する場合は化粧品などを利用したりするのがおすすめです。

やさしいLPS編集部

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やさしいLPS編集部

食用植物に共生するパントエア菌由来の“免疫ビタミン”LPSを提供する自然免疫応用技研株式会社です。当サイトでは、自然免疫、マクロファージ、LPSに関する情報と、当社の活動をお伝えします。

LPSとは?4コマ漫画で解説 arrow_upward